その後、十分に乾かしてから靴箱にしまう。翌日はその靴を履かず、別の靴にしたほうがよいそうだ。それでもくさいときはどうすればいいか。
「靴から出てくるあの酸っぱいニオイは、“イソ吉草(きっそう)酸”という酸性物質によるもの。アルカリ性の重曹を希釈した重曹水(※記事の最後に作り方を紹介)をスプレーして中和させます」と光田さん。
玄関に限らず、ニオイ対策として心得ておきたいのは、「ニオイの元に直接アタックする」こと。アルコールや重曹水を靴の中に吹きかけるのは有効だが、予防的に漠然と靴箱の中に吹きかけても、十分な効果は期待できない。ただし、家の換気をする際に靴箱も開けるのは、中の空気を入れ替える意味で○だ。
【トイレ】
トイレがくさいのは、尿が飛び散ることで“アンモニア臭”が発生するため。頻繁にトイレ掃除ができればいいが、なかなか難しい。
「最近は座って排尿する男性が増えていますが、飛び散り防止という意味では大正解」(毎田さん)
尿臭を抑えるには、尿がついた状態を長くとどめておかないこと。便座カバーを使うなら、できれば毎日取り換える。覆うタイプより、上に置くタイプのほうがニオイ対策になる。
頻繁に使うところだからこそ、家族の日々の協力も欠かせない。
「使う前後に便座の周辺にトイレ用の消臭スプレーをかけることを、家族全員にやってもらう。それだけでもニオイが抑えられ、トイレ掃除の間隔が空けられます」(同)
消臭スプレーは市販のものを使ってもいいが、手作りでもいい。尿臭はアルカリ性なので、酸性のクエン酸水(※)が有効だ。便座や便器だけでなく、壁や床も忘れずに。
【風呂】
これからの時期、見逃せないのはカビ臭。しけったような異臭がしたら要注意だ。
「そもそもカビは少量では臭いません。ニオイがするということは、かなり増殖している可能性が高い。すぐに対策を始めたほうがいいでしょう」と松本さん。発生源のカビを取り、発生させない対策が大前提となる。