このままだとトレード要員になる――。そう囁かれているのが、開幕からファーム暮らしが続いている日本ハムの和製大砲・清宮幸太郎だ。
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「今年でプロ4年目。まだ若いから今すぐトレードは考えづらいですが、月日がたつのはあっという間です。同期のヤクルト・村上宗隆は球界を代表する主砲になり、ロッテ・安田尚憲も試行錯誤を繰り返しながら1軍に定着している。対照的に清宮は故障をしているわけでもないのに、開幕から一度も1軍に上がっていない。チームは最下位に低迷する状況で、中田翔も打撃不振でファーム降格した中、本来は清宮が『4番・一塁』の座をつかんでいなければいけない。現状を考えると寂しいですね」(スポーツ紙遊軍記者)
今季は昨季打点王の中田が絶不調。35試合出場で打率.197、4本塁打、11打点。得点圏打率.143と一向に調子が上がらない。4月7日のソフトバンク戦(札幌ドーム)では5回の三振後にベンチでバットをたたき割ると、その後にベンチ裏で転倒。翌日に負傷した右目付近を紫色に大きく腫らした姿でグラウンドに現れ、報道陣を驚かせた。5月16日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で体調不良を理由に欠場すると、翌17日に登録抹消された。
新たな4番として王柏融、近藤健介、渡辺諒が起用されている。清宮はどうしたのだろうか。ファームでは主に「4番・一塁」で起用されている。イースタンでチームトップの36試合出場し、打率.225、4本塁打、21打点(6月1日時点)。好調が持続せず、自慢の長打力も発揮できていない。この打撃内容では1軍からはお呼びがかからないのも致し方ない。早実で史上最多の高校通算111本塁打をマークし、17年のドラフトでPL学園・福留孝介(中日)に並ぶ高校生最多タイの7球団が競合した逸材だが、プロは期待だけでいつまでも使ってくれるほど甘くない。
昨年は96試合出場で打率.190、7本塁打、22打点と不振の時期が長かったにもかかわらず、開幕からシーズン終盤までファームに降格することがなかったが、今年は首脳陣も見方を変えている。オープン戦13試合出場で打率.167、0本塁打と精彩を欠くと、プロ4年目で故障以外では初の開幕2軍スタートとなった。危機感はあるはずだが、結果が伴わなければ若手選手に取って代わられる。