帯津良一(おびつ・りょういち)/帯津三敬病院名誉院長
帯津良一(おびつ・りょういち)/帯津三敬病院名誉院長
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※写真はイメージです (GettyImages)
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 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回のテーマは「病院の選び方」。

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【やさしさ】ポイント
(1)いい病院かどうかはロビーに入っただけでわかる
(2)いい病院は患者さんの生命のエネルギーを高める
(3)やさしさと居心地のよさを感じられるかで判断する

病気になったときに、どの病院に行ったらいいか迷います。いい病院の選び方はあるんでしょうか」と聞かれることがあります。日本は国民皆保険制度のおかげで、基本的にどの病院でも診療を受けられますから、迷うのは当然といえます。

 実は私は、いい病院とそれほどでもない病院の区別をすぐにつけることができます。理由はあとから説明しますが、玄関からロビーに入ると、大体わかってしまうのです。

 いちばん印象に残っているのは米国のサンフランシスコ州立病院です。1997年8月にホリスティック医学の研修のために訪れたのですが、病院に一歩足を入れただけで、「これはすごい」と思いました。そのあと、スタッフの方々とお会いするたびに、その意を強めました。

 敬愛する太極拳の師、楊名時先生がヘルニアの緊急手術で入院した病院もよかったですね。知らせを受け、病院にかけつけて玄関ロビーに入った途端にそう思いました。入院中、何度も足を運びましたが、毎回感じました。病室では先生がニコニコして私を迎えてくれ、お見舞いの私のほうが癒やされました。

 一方で、高校時代の友人が食道がんになって入った日本でも有数のがん専門病院はダメだったですね。ロビーに入るやいなや「あれ?」という思いを持ちました。その後は行ったことがなく、今はよくなっているかもしれませんが。

 医療とは、患者さんを中心に家族、友人、さまざまな医療者が関わり合って成り立っています。病院はまさに、その関わりの場です。

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