腸活の王道フードのヨーグルトをどのように工夫すれば、毎日おいしく食べられるのか。AERA 2021年6月14日号は、メーカーにアドバイスを求めた。
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去年の春~夏はコロナ禍でヨーグルトが売れた。今も売れてはいるが、少し落ち着いた感がある。乳業メーカーの売り上げデータにも、それは表れている。
「昨年のヨーグルト市場は全体で前年比4%の上昇でした。最も売れたのは第2四半期(4-6月)で、市場平均で9%前後もアップしていました」
と教えてくれたのは小岩井乳業マーケティング部長の田中貴章さんだ。同社の主力製品「小岩井 生乳(なまにゅう) 100%ヨーグルト」もトクホ認定を受けている。
「トクホや機能性表示食品の開発過程では、被験者の方々に継続的にヨーグルトを食べてもらう『ヒト試験』を行います。便の量や便に含まれる菌の種類を調べるなど、非常に厳格な検査を行う必要があります」
国のお墨付きの腸活ヨーグルトも、飽きずに食べ続けなくては意味がない。だが、実際は飽きる。よっぽど好きか、常に腸活を念じている人でなければ続きづらいのが悩みどころだ。メーカーの人間だからこそ知っている、おすすめの食べ方は?
「ヨーグルトというと冷やして食べるのが一般的ですが、乳酸菌が最も活性化するのは40度から42度といわれます。個別の乳酸菌によって正確な温度は違いますが、電子レンジで20~30秒ほど人肌にあたためたヨーグルトは腸活向けにいいと思います」
実際に作ってみたところ、全然違う食べ物に変身し、美味だった。バナナを入れたらさらによかった。冬にありがたい。
■おかずヨーグルト
「無糖ヨーグルトにドライフルーツを入れて数時間から一晩置いておくと、ヨーグルトの水分がドライフルーツにしみ込み、極上のデザートになります」
こちらも早速、試した。ねっとりしたドライフルーツが、生とはまた違う食感で驚く。腸内で善玉菌の餌になるオリゴ糖の粉末かシロップを入れると最強。