「もちろん、プライベートを撮られるのは不愉快だと思うのですが、そんな嫌なこともテレビで話せるのは、根本的にいい人なのだと思います。以前『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系、2019年10月1日放送)に出た時、家族の話をしなかったら、さんまから『そうやったら来るな!』と言われたと明かしていました。広末さんいわく、女優に憧れがあり、今の時代は違うが昔は私生活が見えないのが神秘的で、だからこそ話したくないと思ったと振り返っていました。さんまさんから言われて態度を改める姿勢からも、素直さがうかがえます」(同)
■20代で結婚・出産、そして離婚
裏表のないピュアさがある一方で、女優としての長いキャリで培われた役者としてのこだわりも強いようだ。
「作品の中で子どもと向き合う時は一緒に遊ぶことを大切にしていて、なるべくフラットに仲良くなり、子供たちが芝居をしやすい環境をつくることが自分の仕事だとインタビューで話していました。23歳で最初の結婚をした広末さんですが、以前に『女優だから結婚を諦めるという選択はなかった』と語っていたこともあります。女優だから家事をして手が荒れたらいけないと考えるのではなく、家事と女優業を両立させながら自分を変えていくと考えていたそうです。自分自身を偽らず、自然体でいながらも芯の強さもあるところが、広末さんがずっと一線で活躍できる理由だと思います」(同)
ドラマウオッチャーの中村裕一氏は、そんな広末についてこう分析する。
「1996年にドコモのCMで注目を集め、テレビや雑誌を席巻していた時は、入学した早稲田大学に初登校しただけでニュースになったほどでした。まさに一つの時代を築いたと言っても過言ではないでしょう。童顔なので、俳優としてはなかなか年齢相応に見られてこなかったと思いますが、私生活は波乱万丈です。23歳で結婚してすぐ第1子を出産、27歳で離婚し、30歳で再婚・第2子出産、そして34歳で第3子出産と、肝っ玉母さん並みの人生を歩んでいます。その肝の座りぶりが演技や表情ににじみ出ているのかもしれません。それでいて決して老けこまず、しっかり子育てしながら、あれだけのフレッシュさをキープしているのは驚異的です。子供たちが全員、成人を迎える頃には自由な時間がもっと増えるでしょうから、これから先、さらに多くの作品に出演し続けてほしいですね」
国民的アイドルだった90年代から圧倒的な透明感と独特の雰囲気を保ち続けている広末。将来、吉永小百合のようなポジションに収まるのは、意外と広末だったりするかも?(丸山ひろし)