現在の状態で言えば、オリックスの高卒2年目・宮城大弥も有力候補になる。今季は12試合登板で8勝1敗、防御率1.93と抜群の安定感を誇る。150キロ近い直球、スライダー、チェンジアップ、カーブと同じフォームから繰り出され、球の精度が高い。6月9日の巨人戦(京セラドーム)で自己最多の13奪三振で7回1失点の快投。20日の楽天戦(楽天生命パーク)では5奪三振だったが、打たせて取る投球で8回5安打無失点と翻弄した。

 今永、千賀、宮城…追加召集される選手として注目されるが、ファンからは反発の声が多い。SNS、ネット上では「今永を選ぶのはやめてほしい。また故障したら野球人生を左右することになる。救援の中川が故障したのだから救援の投手を選ぶべきでしょ」、「怪我明けの千賀呼ぶのはおかしい。チームも流石に難色示してほしい。言われれば出たいと千賀は言うだろうけどチームの方から断ってほしい」、「宮城君は頼むからやめてくれ。それでなくてもオリックスファンはWBC後、別人のようになった小松聖のトラウマがあるんだよ!ローテの柱、山岡が肘の炎症で後半戦、どうなるか分からないのに宮城まで酷使されたらたまったもんじゃない!」などの書き込みが。

 宮城は侍ジャパンのロースターに入っていないという情報もあり選ばれる可能性は低いが、今永と千賀は選択肢として最後まで残るだろう。果たして稲葉監督の決断は――(牧忠則)

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