東京五輪でも「ドリームチーム」のメンバーに選ばれたケビン・デュラント (c)朝日新聞社
東京五輪でも「ドリームチーム」のメンバーに選ばれたケビン・デュラント (c)朝日新聞社

 男子バスケットボール米国代表「ドリームチーム」の来日まで3週間をきった。前回、「ドリームチーム」が日本でプレーしたのは2006年の世界選手権。その時はレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)、ドウェイン・ウェイド、カーメロ・アンソニー(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)、クリス・ポール(現フェニックス・サンズ)らがスーパースター軍団を結成したが、準決勝でギリシャに敗れて金メダル奪還に失敗した。あれから15年、再び世界最高峰・NBAの猛者たちが日本に上陸する。

 前回のアメリカ代表は、2019年に中国で開催されたワールドカップに出場すると屈辱の7位に終わった。2006年以降、ワールドカップ、五輪で優勝できなかったのはこの大会が初。しかも7位決定戦に回るという予想外の結果となっただけに、バスケ王国にとって今回の東京五輪は、金メダル獲得が絶対条件となる。

 米国代表は、2年前のワールドカップではスター選手の辞退が相次ぎ「Bチーム」などと揶揄されたが、今回は違う。USAバスケットボールは、現地時間6月29日に全選手が現役NBAプレーヤーとなる12名の代表を発表。ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)、八村塁の同僚でもあるブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)、今季のファイナル進出を決めたデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)らが選出された。

 来日が期待されたレブロン・ジェームズ、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ジェームス・ハーデン(ネッツ)らはメンバー入りしなかったが、代表12人の今季年俸合計は約315億円。「ドリームチーム」と呼ぶに相応しい陣容と言えるだろう。

 そんなアメリカ代表は、もちろん金メダル候補の大本命だ。一昨年のワールドカップで優勝したスペインや準優勝のアルゼンチン、第3位のフランスなど強豪国もNBA選手を擁するが、米国代表のロスターは飛び抜けている。順当に考えれば、アメリカの五輪4連覇は濃厚だ。

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スター軍団に死角は?