ホームランダービー独走中の大谷翔平(c)朝日新聞社
ホームランダービー独走中の大谷翔平(c)朝日新聞社
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 7月4日(現地時間:以下同)、本拠地でのオリオールズ戦に「2番・指名打者」で出場したエンゼルスの大谷翔平は、3回裏の第2打席で両リーグ最多かつメジャー日本人最多に並ぶ31号を放った。

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「このままのペースで本塁打を量産すれば、シーズン60本も決して夢ではない」と現地のメディアは報じている。60本といえば、“元祖二刀流”のベーブ・ルースも1927年に達成している大記録だ。メジャーではすでに年間60本超えの記録はいくつもあるが、ベーブ・ルースの60本は今でも偉大な記録として語り継がれている。しかし、ベーブ・ルースはその60本を放った時点ではすでに外野手に転向していたため、もし、投打同時に行う大谷がこのままシーズン60本を達成できれば、大谷は完全にベーブ・ルースを超え、名実ともに“真の二刀流”として永遠メジャーの歴史にその名を残すことになるだろう。

 このように大谷にはそれだけの大きな期待が寄せられているのだが、ここ最近の活躍を見れば誰しがも同じ気持ちになるだろう。この6月は特にそう思わせた。1試合複数本塁打を含む、13本塁打を放つ誰がみても文句なしの大活躍で、大谷も自身初のア・リーグ月間MVPを獲得するなど、全米中を熱狂の渦に包み込んでいる。

 そんな中、MLB公式局『MLBネットワーク』の番組「MLB NOW」(7月2日放送)で、司会のブライアン・ケニー氏が語った持論が、現地で物議を醸している。

 内容はこうだ。まず、6月30日のヤンキース戦で初回7失点で完全にノックアウトされた大谷の姿を見たケニー氏は、「先発の失敗は私の考えを実証した」と語り、同時に「大谷こそ“現代のベーブ・ルース”だ」とも明言し、その理由を詳しく説明していくというものだ。

 この動画で、ケニー氏は「ベーブ・ルースが“二刀流”で活躍できたのは、投打を同時に行なっていた最後の2年間、それも限られた試合のみだ」と述べ、「1918年以降は打者に専念し、その後は見違えるような成績を残した」と紹介。そして、次のように主張を続けた。

「ベーブ・ルースも投打で活躍していることは認めるが、同じ試合で投打を行うのは彼ですら難しかった」

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