しかし、実際に会ったときの第一印象や、一言二言話した感じで受け取るイメージで、「ちょっと違う」「無理っぽい」となり、交際にすら至らないケースも多いという。その場合は、相手への条件を見直さざるを得ない。
最近は、婚活アプリでの晩婚活も増えているが、登録情報が正しいとは限らないのが難点だ。既婚男性が独身として登録したり、年収を偽ったりする例などは多いという。
「婚活アプリを使う場合はリスクがあり、最後は自己責任です。年齢が高めの人は結婚相談所で仲人さんを活用するのがお勧めだと思っています」
そう話すのは、自らも再婚した経験があり、晩婚や結婚関連に詳しいライターの大宮冬洋さん。
「結婚相談所は高いお金を払いますが、その分、仲人さんに積極的に相談して自分のことを知ってもらい、アドバイスに従ってみるべきです。仲人さんは会員情報を把握しているから、『あの人が合いそう』と頭に浮かんでいるはず。相手を見つける段階の目利きはプロに任せたほうがいいです。また、交際後も相手が所属する相談所の仲人さんと連携して、交際のフォローもしてもらえるはずです」(大宮さん)
結婚相談所は入会金や月会費、成婚料など数十万円もの費用がかかるのが一般的だ。それには相応の理由がある。
「男女ともに独身証明書、短大卒以上なら卒業証明書などが必要です。男性は収入証明書がないと入会できないため、身元がしっかりしていて、結婚の意思がある人同士でマッチングできるのがメリットです。仲人さんがきめ細かくサポートしてくれるのも良い点です」(鎌田さん)
こうしてマッチングし、お茶や食事に行き、お互いがいいと思えば交際に進むことになる。
次は、いよいよ結婚に向けてのステージだが、ここからもそんな簡単な道のりではないという。
「婚活での結婚は、生活圏内で出会ってからの結婚より困難です。同じ会社やサークルでの出会いは、そこに行けばその人と自然にコミュニケーションが取れます。好きという気持ちが芽生え、気持ちが先導して結婚という流れになります。でも結婚を目的に男女が出会う婚活は違います。結婚というゴールは決まっているのに、付き合い始めた時点では気持ちは空白。この空白を埋める作業が必要で、そのためには生活圏で出会ってからの結婚以上に努力して相手とコミュニケーションを取っていくしかないんです」(同)