そのアロンソは第1ラウンドでサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)と対決するが、前回優勝者という経歴から現地ではアロンソの方が優勢だという見方が多い。また、初出場の大谷と比べるとホームランダービー経験者で、競技のコツや流れを知っているアロンソに分があるとも言われている。逆に言えば、大谷がアロンソを打ち破ることができれば、大谷の優勝の可能性はさらに高まることになる。

 そして、もし大谷が第3ラウンド(決勝)に進んだ場合は、2番人気のギャロと対戦するかもしれない。ギャロはホームランダービー出場者としては、最も遅い7月7日に出場を表明しているが、先述のオッズでは大谷に次いで人気が高い。

 大手スポーツメディア『ESPN』(7月8日付)の記事では、「驚異的なパワーの持ち主であるギャロのホームランダービー出場をファンは長い間求めていた」と、高い期待が寄せられていることを紹介している。また、「過去10試合(7月7日までの試合)で1試合複数本を含む10本の本塁打を放っている」とも述べられている。現地メディアがこう紹介するように、大谷同様に好調なギャロに期待をする人も少なくはない。

 また、オッズとは違う予想をする現地メディアもいくつかある。例えば、MLB公式局『MLBネットワーク』の人気番組「The Rundown」が7月8日に放送したホームランダービー優勝者の予想の中に大谷は入っていなかった。

 番組では、MLB機構がファンに向けて作った「ホームランダービー 勝ち上がりチャレンジ」という、優勝者を含む各ラウンドの勝ち上がり選手と最長記録を予想し当たれば10万ドル(約1100万円)がもらえるという企画を紹介するとともに、同番組の出演者に今回の最長飛距離と優勝者を予想させた。

 まず、球界OBのダン・プリーサック氏は、大谷が決勝まで行き決勝ではギャロと対決すると予想。ここまではオッズの予想と同じであるが、同氏が優勝者として選んだのは、大谷ではなくギャロだ。同氏によれば、ここ最近のギャロの打撃が絶好調であることがその理由だという。

次のページ