駆け足で説明しておくと、あおぞら銀行は旧日本債券信用銀行で、日経平均株価の構成銘柄ともなっている大手。GMOあおぞらネット銀行は、あおぞら銀とGMOフィナンシャルHD(GMOインターネット傘下)が共同で設立した。
UI銀行はフィンテックを用いてオンライン上でサービスを提供するデジタルバンクで、東京きらぼしフィナンシャルグループ(八千代銀行、東京都民銀行、新銀行東京)子会社として22年1月に始動。SBJ銀行は韓国大手の新韓金融グループの中核をなす新韓銀行の日本における現地法人(外資系銀行)。みんなの銀行は、福岡銀行、熊本銀行などから成るふくおかフィナンシャルグループが21年5月に開業したデジタルバンクである。
もっとも、実は高金利預金の取り扱いは、この表に掲載した銀行だけに限らない。前出の深野さんは耳打ちする。
■地銀のネット限定定期
「意外な狙い目は、一部の地方銀行がインターネット上の支店限定で取り扱っている定期預金です。愛媛銀行四国八十八カ所支店の『100万円限定だんだん定期預金』と香川銀行セルフうどん支店の『超金利トッピング定期(1人10万円以上100万円まで)』はどちらも1年満期で、金利は0.22%。高知銀行よさこいおきゃく支店の『よさこいおきゃく定期(1人10万円以上100万円まで)』も、1年満期で0.2%の金利が適用されます」
他の都道府県から資金を獲得するのが目的のため、地元では派手な告知を行っていないとか。申し込みが殺到すると新規の受け入れを停止する可能性も考えられるため、あえて表には掲載していない。深野さんによれば、他の地域の地銀もネット限定で類似の高金利定期を取り扱っていたが、現在は中止しているところが多いという。(金融ジャーナリスト・大西洋平)
※AERA 2022年12月5日号より抜粋