それでも、応援の警察官に休みはない。

「応援部隊の宿舎の中には1部屋8人というひどいタコ部屋もあるそうです。ある警官はマスクをして寝ているので、暑くて仕方ないと愚痴っていた。だが、そちらの宿舎ではコロナ感染者は数人と聞きます」(同前)

 一方、兵庫県警では神戸西署の20代から30代の男性警察官5人が7月9日夜、神戸市内で「飲み会」を開いた後、酔っ払って路上で大声を出し、110番通報される騒ぎを起こしている。

 まだ、兵庫県ではまん延防止等重点措置が解除されておらず、兵庫県警も「飲み会禁止」だったという。兵庫県警幹部がこうため息をつく。

「飲み会も1軒目で終わればよかったのに、2軒目まで突入。そこで盛り上がり、先輩が後輩に説教、指導したことで場の空気が悪くなってしまったそうだ。ついに路上に場所を変えて、騒ぎになってしまった。みな、泥酔状態で110番通報で駆け付けた警察官にも『おらぁ』などと声を荒げ、絡んでいたそうだ」

 兵庫県警では昨年3月にも神戸西署の当時の署長、副署長ら幹部7人が送別会で多人数の宴席を開いた直後、5人のクラスター感染が発生。感染者は12人まで増え、重症化した人もいた。濃厚接触者が多数いると100人を超す署員が自宅待機を余儀なくされた。業務は神戸西署の屋外で行うこともあった。その後、当時の署長、副署長は処分を受け、異動となっている。

「兵庫県警だけがコロナがらみの騒動が突出して多い。呪われているかもしれない」(前出の警察官)

(AERAdot.編集部 今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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