水泳、柔道とともに“メダルラッシュ”が有力視されていたバドミントンでは、男子シングルスで、香川出身の桃田賢斗がまさかの1次リーグ敗退。BWF(世界バドミントン連盟)の世界ランキング1位で、世界選手権を2連覇するなど、今回の日本選手団の中でも最も金メダルに近い選手の一人と目されていたが、瀬戸と同様に予想外の結果で東京五輪を去ることになった。
バドミントン勢では、リオデジャネイロ五輪の女子シングルスで銅の奥原希望(長野県出身)も金メダル候補だったが準々決勝で敗退。奥原とともに女子シングルスに出場した山口茜(福井県出身)も期待されたが準々決勝で敗れている。
戦前の予想を考えると、東京五輪で個人競技の金メダリストなしから卒業する地域は多いと見られていたが、ここまで大橋の滋賀、新井の埼玉がそのリストから抜け出したのみ。
今後出場する選手では、沖縄出身の喜友名諒(空手形・8月6日開催)が金メダルに最も近い。喜友名は現在世界選手権3連覇中で、同競技ではほぼ無敵のような状態。東京五輪の終盤に新たな金メダルを日本、そして沖縄にもたらす可能性は高いだろう。
まだ開催されていない競技では、8月5日に行われる男子競歩20kmの山西利和(京都府出身)と高橋英輝(岩手県出身)なども金メダルの候補となっている。
五輪では前評判が高くなくとも彗星のごとく現れ、金メダルを獲得する選手も少なくない。これまで金メダリストがない地域も含め、今後も新たに多くの金メダリストが誕生することを期待したい。