篠原涼子(左)、市村正親 (c)朝日新聞社
篠原涼子(左)、市村正親 (c)朝日新聞社
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 23年にわたる結婚生活を解消した鈴木保奈美(54)と石橋貴明(59)、結婚16年で離婚した篠原涼子(47)と市村正親(72)。この2組は、いわゆる“略奪婚”から“おしどり夫婦”と呼ばれるようになり、最後は離婚を選択。いずれも妻側が「結婚」という枠から脱出したように見えることなど共通点は多いとフリーライターの亀山早苗氏は指摘する。

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前編/鈴木・石橋、篠原・市村の離婚も妻の“断捨離”? 悔いなくリセットする妻】より続く

 家庭から巣立つ妻、非のない夫も直面する「令和のリアル」について亀山氏が取材した。

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 鈴木・石橋、篠原・市村の2組を見るだけでも、結婚や夫婦のあり方が変わってきたことがわかる。3組に1組は離婚する現代。芸能界の夫婦関係は、世間のそれの縮図でもあるからだ。

「下の子が高校を卒業したら離婚しようとずっと思っていました」

 昨年冬に離婚したハルコさん(仮名、52歳)は晴れ晴れとした表情でそう語った。28歳のときに、4歳年上の社内の先輩と結婚。ふたりの女の子をもうけた後、再就職したが、夫とはいつまでたっても「先輩・後輩」の感覚が抜けなかったという。

「今思えば、モラハラみたいなこともありました。再就職したときは『家庭に支障のないように』と言われましたが、そもそも夫の収入だけでは将来、子どもたちの学費などが不安だったから仕事をしていくしかなかったんです。でも夫はそのあたりは理解せず、家事育児もほとんどやってくれなかった。今でいうワンオペ状態。大変でしたね。子どもが大きくなったら離婚も視野に入れたいとずっと思っていました」

 日常生活では工夫して節約し、貯金を増やした。そして長女が大学4年生、下の娘が専門学校に入学した昨年春、離婚を決意したのだ。

「正直言って、もう夫はいらない。そう思いました。娘たちが巣立っていき、自分の残りの人生を考えたとき、夫がいるメリットは何もなかった」

 家事ひとつできない夫。老後を考えたら、確かに妻にメリットはない。「冷たい」と言われるのは承知の上だった。

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