そしてサッカー。準決勝でスペインに延長戦の末に敗れ、3位決定戦ではメキシコに“完敗”。試合終了後、我々が目にしたものはピッチ上に突っ伏して泣き崩れる久保建英だった。スペインに敗れた際は「涙も出てこないですし、なんもないですね」とそっけなかった20歳が人目もはばからずに号泣する姿に多くのファンがもらい泣き。そして直後のインタビュー、涙を堪え、悔しさを噛み締めながら、「今までサッカーをやってきて、こんな悔しいことはない」との言葉を振り絞った。
多くの喜びと悔しさが混じり合ったコロナ禍の大会「17日間+α」。どの言葉に“心が震えた”のかは人それぞれだが、そこで生まれた言葉は、どれも本物だ。悔やむべきは、やはり無観客であったこと。そして選手もファンも視聴者も、感染爆発の不安を抱えながらの大会であったこと。それでも今後、幾年過ぎても、彼らの言葉が「名言」として語り継がれることを信じたい。