受験界のカリスマ、佐藤亮子さん(左)と安浪京子さん(撮影/掛祥葉子)
受験界のカリスマ、佐藤亮子さん(左)と安浪京子さん(撮影/掛祥葉子)
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 中学受験を考えるご家庭では親がどこまでサポートするべきか悩みどころ。子ども4人が東大理IIIに合格したことで有名な佐藤亮子さんと中学受験カウンセラーの安浪京子さんが対談し、中学受験から高校、大学受験まで役立つノウハウをまとめた書籍『親がやるべき受験サポート』から、受験のための親の心構え、やるべきことについて紹介します。

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安浪:今日は私が持っているいろいろな塾のテキストを持ってきたんです。佐藤さんに見てもらおうと思って。

佐藤:私、浜学園しか知らないですからね。でも、講演会でも本当に塾のお悩みは多いです。

安浪:塾に入ると、大量のテキストをもらうと思いますが、まずはそこで圧倒されてしまいますね。

佐藤:私も長男が初めて塾に入ったときはびっくりしました。小学生がこんなにやるの?って。でもすぐに「賢くなるためにはこれぐらいやらないとダメなんだな」と思いましたね。

安浪:さすがです。

佐藤:子どもがやるテキストを全然見ていない保護者が多いですが、まずはざっとでいいから、「子どもはどんなことを勉強するのかな?」という感じでテキストに目を通してもらいたいですね。せめて目次だけでも。

安浪:その上で家庭教師の立場から言わせていただくと、塾のテキストって子どもにとってやりやすい設計になっているものがほとんどないんです。

佐藤:そうなんですね。改めてここにあるテキストを見ると、テキストの作りって塾によってすごく違うんですね!解説ページもテキストによってまちまちですね。

■塾に入るだけでは賢くならない

安浪:塾はテストがあるし、宿題も出してくれるけど、ノートの書き方は教えてくれないし、どこでつまずいているのかまでは教えてくれません。

佐藤:塾の先生は教えるのはプロかもしれないけれど、ひとりひとりの面倒まではみてくれない。やはりそこは親がやらないと。塾という魔法の箱に入れればポーンと賢い子が出てくるなんて思っちゃダメです(笑)。

安浪:まず親御さんたちには、子どもがきちんとノートを書いてきているか見てほしいです。塾の授業は主にインプットですが、そもそもノートをきちんと取ってないとインプットできない。

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