一方のソフトバンク巨人と比べてかなり厳しい立ち位置と言わざるを得ない状況だ。リーグ戦再開直後は引き分けを挟んで全て完封で3連勝と順調なリスタートを切ったように見えたが、その後の9試合ではわずか2勝(2引き分け5敗)と失速し、8月30日終了時点で首位のオリックスとは6ゲーム差の4位に沈んでいる。

 チーム防御率はリーグトップの数字を誇っているが、チームセーブ数はリーグ5位(20セーブ)、チームホールド数はリーグ6位(71ホールド)とこれまで盤石を誇ってきたリリーフ陣に陰りが見えてきているのが気になるところだ。森唯斗、モイネロの2人が故障で復帰の目途が立たず、岩嵜翔は防御率3点台、嘉弥真新也は防御率5点台と実績のある投手が軒並み調子を落としている。津森宥紀、板東湧梧が成長し、甲斐野央が復帰したのも好材料だが、昨年までと比べると明らかに不安定なブルペン陣であることは間違いない。

 そういう時は打線でカバーしたいところだが柳田悠岐、栗原陵矢の中軸2人以外は軒並み成績を落としており、シーズン途中に加入したアルバレスもまだ起爆剤と言えるほどの活躍を見せることはできていない。故障者が全員万全な状態で戻ってくればまだまだ巻き返しの可能性は十分にあるが、上位のオリックス、ロッテ楽天も積極的な補強を見せており、昨年のようにシーズン終盤に圧倒的な強さで引き離すような展開に持っていくことは難しいだろう。

 ただ短期決戦に強いというのがソフトバンクの大きな強みなだけに、CSに進出すれば日本シリーズまで勝ち進むことも十分に考えられる。巨人と比べると現時点での日本シリーズ進出の確率はかなり低そうだが、それでも4~5割程度の可能性はありそうだ。

 ちなみに過去3度あった3年連続同一カードの日本シリーズは以下のような結果となっている。

・巨人対南海(1951~53年)
 1951年:巨人4勝 南海1勝
 1952年:巨人4勝 南海2勝
 1953年:巨人4勝 南海2勝(1引き分け)

・巨人対西鉄(1956~58年)
 1956年:西鉄4勝 巨人2勝
 1957年:西鉄4勝 巨人0勝(1引き分け)
 1958年:西鉄4勝 巨人3勝

・巨人対阪急(1967~69年)
 1967年:巨人4勝 阪急2勝
 1968年:巨人4勝 阪急2勝
 1969年:巨人4勝 阪急2勝

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