
・高野楓菜)
米テレビ番組で王室を批判したヘンリー王子とメーガンさん。ロールモデルと慕うオバマ氏の8月の誕生会に招かれなかった。その後2人が取った行動は、「王室回帰」と揶揄されている。AERA 2021年9月6日号から。
【写真】長男のアーチー君を抱くメーガンさんと二人を見つめるヘンリー王子
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ヘンリー王子(36)とメーガンさん(40)にとって、オバマ元大統領夫妻からの拒絶はかなりショックだったのではないだろうか。8月4日は元大統領の60歳の誕生日。マサチューセッツ州マーサズ・ビンヤード島の豪邸で、オバマ夫妻はパーティーを開いた。ゲストは、ジョージ&アマル・クルーニー夫妻、スティーブン・スピルバーグ監督夫妻などそうそうたる顔ぶれ。メーガンさんは、自分たちもその一員に加わると信じていた。
メーガンさんにとってオバマ夫妻は、ロールモデルだった。アメリカのインタビュー番組の司会者は夫妻の時と同じオプラ・ウィンフリーさんだったし、ネットフリックスとスポティファイの契約も夫妻の後を追った。ミシェル夫人(57)の回顧録『マイ・ストーリー』は世界的なベストセラーになり、オバマ元大統領も回顧録『約束の地』(上下)を出版。これに自分たちも続きたい。ヘンリー王子は来年、回顧録を出版予定だが、メーガンさんも近く書くつもりだ。
■招待状は届かなかった
英王室のシニアメンバーだった時から、メーガンさんはミシェル夫人を視野に入れていた。2018年、夫人が『マイ・ストーリー』の出版ツアーでロンドンに来たときは妃殿下として会場のサウスバンクセンターに出向き、親しく話し込んだ。メーガンさんの努力が実を結んで、誕生パーティーには声がかかるはずだった。しかし、招待状は届かなかった。メーガンさんは「育休中なので、たとえ招待されても行くつもりはなかった」と友人に話したとされる。
今年3月のヘンリー王子とメーガンさんのインタビュー番組後、ミシェル夫人の反応が注目されたが、しばらく沈黙を保っていた。ヒラリー・クリントン米元国務長官が「自分の意見を主張したのは快挙」と称賛したが、同調しなかった。やがて、「双方に赦(ゆる)しがあるように。家庭のなかのことは家庭内で解決されるように」と冷静にコメントした。