でも、コロナ禍を経て今は全員がリハビリ期間中みたいなもの。以前だったら普通にできていたことは、毎日ものすごく気を張って自分自身をフル回転させていたから可能だったんだ、と気づいた人も多いと思います。以前の戦場にそのまま戻ろうとすると、自信をなくしてしまいます。7分の1ぐらいの温度感でステップアップしていってもいいんじゃないかな。

 ステージの真ん中には立てなくても、7分の1活動で端っこの方に居場所を見つけられたら、意外と周りに貢献できることもある気がします。

 例えばスーパーに行くと僕はなるべく「研修中」の名札をつけた人のレジに並びます。そして「私は急かしませんし、ゆっくりでいいですよ、失敗してもいいですよ」という空気を出します。それなら人見知りでも少しだけ貢献できるから。

 美容室にしても、人と話すのが苦手な美容師さんも必ずいるはず。

 そうやって「やさしさ連合」みたいなものができたら素敵だなと思いませんか?

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気

AERA 2022年11月28日号

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