なにをもって、自民党の議員らは菅さんをトップにすえたのか? ま、首相になったばかりのころは、「世襲ではなく、地方から立身出世した仕事人」という触れ込みで国民の支持率が7割近くもあったわけだから、菅さんのもとでの選挙は勝てると踏んでいたんだろう。つまり、うちらは騙(だま)されたってわけ。
自民党議員だけではなく、メディアもちっとは罪悪感を持てよ。「パンケーキおじさん」とか騒いでた結果がこれだぜ? コロナで亡くなった方や、苦しいのに入院できない人を、今、どういう気持ちで見てるのか? 本来、すべきことをせず、オリパラの後は自民党の総裁選という祭りかよ。ふざけんな!
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2021年9月17日号