そこで、今季のパフォーマンスをもとに候補に浮上してきたのが大谷、そして大谷と現在ホームラン王争いをしているブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)だ。

 この2人のどちらかがカバーアスリートになるかは現地で話題となっており、米国の掲示板サイト「Reddit」でもファン同士で議論が繰り広げられている。ゲレーロを推す声もあり、気の早いファンがゲレーロの写真を使って新作の“予想カバー”を公開すると、「そもそも大谷が選ばれるのでは」という意見が殺到。「彼が断わらない限り、来年のカバーが大谷じゃなければとてもショックだね」と書き込むファンが登場するなど、大谷が選ばれるという声が優勢となっている。

 さらに「間違いなく大谷になるだろう。だってゲームが採用するようになった二刀流のシステムも大谷あってこそだし」というものや「去年までは二刀流は非現実的だと思われて使えなかったんだから」とゲームモードのシステム自体を変えてしまった大谷の凄さに言及し、カバーアスリートになるべきだという意見も多い。

 少し話は逸れるが、意外なことに大谷の同僚で、ここ10年近くメジャー最高のプレーヤーとして君臨しているマイク・トラウトは未だにカバーアスリートになったことはない。これまでMVPに3度輝いた実績を持つトラウトが選ばれないことを考慮すると、成績的なことだけではなく人気やカリスマ性といった部分でも評価されない限り、カバーアスリートにはなれないのが分かる。

 なお、米国の野球ファンに長く愛されている「MLB The Show」シリーズだが、2001年から米国でプレーし、2004年にはメジャーのシーズン最多安打記録を更新したイチローもカバーアスリートを務めたことはない。仮に大谷が選ばれれば日本人最初の快挙となる。ちなみに日本人ではないが、楽天でプレーしたアンドリュー・ジョーンズ(当時ブレーブス)は2002年にカバーアスリートになっている。

次のページ
国によっても違うカバーアスリート