小池百合子氏と右は「都民ファースト」の荒木千陽代表
小池百合子氏と右は「都民ファースト」の荒木千陽代表
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 ついに「女帝」が衆院選挙に向けて動き出したのか。東京都の小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」の荒木千陽代表は10月3日、都内で会見し、国政新党「ファーストの会」を設立すると発表した。 

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 11月にも行われる衆院選に向けて、東京で候補者の擁立を目指すが、小池氏は立候補しないという。新党の代表に就任する荒木氏は「私たちから出馬の要請もしていない。小池知事には相談するなどさまざま連携をさせていただきたい」と語った。党名は小池氏と決めたという。

 今年7月の都議選で都民ファーストは終盤で小池氏が応援に入り、31議席を獲得。「大敗」の下馬評をひっくり返した実績がある。だが、11月に行われる衆院選まで1か月程度しかない。小池氏が前面に立たなくて勝負になるのか。それとも小池氏はタイミングを見極めてサプライズを狙っているのだろうか?この日の会見も、都内のホテルで開催。2017年の衆院選に打って出た「希望の党」の再来か、と大勢のマスコミが詰めかけたが、小池氏の姿も候補者もおらず肩透かし感は否めない。小池氏が親しい自民党幹部がこう語る。

「小池氏はコロナ対策に追われながらも、自民党総裁選の行方を注視していた。岸田文雄新総裁となり、幹事長だった二階俊博氏が排除され、自民党との太いパイプを失い、焦ったようだ。国政にコミットするには、自前の議員が一人でも必要だと国政進出を決断したようだ。所属の都議に打診したところ、賛同が得られたので踏み切った。候補者は基本的に東京都内に限る見込みだ。大阪維新の会が国政に進出、日本維新の会になったことを参考にしているそうです」

 一部では、国民民主党との連携なども報じられている。荒木氏はファーストの会と他党などとも連携について「同じ志ある方、政党、さまざまなところと協議している」と前向きな姿勢を見せた。しかし、具体的な名前はあげなかった。

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日本新党の盟友・上田氏