一方、小池新党の「別動隊」と言われるのは、前埼玉県知事、上田清司参院議員が設立を目指す新党だ。国会内で無所属の現職議員を集めて会合を開くなど、精力的に動いている。
すでに上田新党は候補者の面接を開始。東京をはじめ関東や東海、九州で候補者を擁立するという。
上田新党で愛知6区から出馬を目指すのは、前田雄吉元衆院議員だ。衆院3回当選の実績がある前田氏に加えて、小泉俊明元衆院議員(衆院当選3回)の2人が上田新党で選挙対策、総務の役割を担っているという。前田氏はAERAdotの取材に対し、こう語った。
「上田さんと小池さん、どちらも日本新党、新進党で一緒に戦った仲。その後は埼玉県知事、東京都知事と首長としても実績を残している。その2人が一緒になれば自民党でも立憲民主党でもない第3極の大きな波になるはずだ。私も上田氏と一緒に候補者面接のサポートをしています。全国で30人の候補者を目指します。小池総理総裁が最終目標です」
上田氏も二階氏と新進党時代に懇意だったという。小泉俊明氏も取材に対し、こう語った。
「上田新党の党名はまだですね。ネットなどで公募することも考えている。路線は、優しい保守、寛容な保守。今の自民党は強い人が勝つ保守じゃないですか。第3極はそこと一線を画す。会社経営者や、もうとある省の官僚を辞して上田新党から出馬準備している候補者もいます」
候補者として2人の大物の名前も浮上している。鳩山由紀夫元首相と名古屋市の河村たかし市長だ。
東京2区から鳩山氏もしくは鳩山氏の親族が出馬するのではないかともいわれる。旧民主党時代、小泉氏は鳩山氏の側近の一人だった。
「鳩山先生の出馬が話題になっているのは承知している。鳩山先生が政治家として『不完全燃焼だった』と話しておられ、まだまだ舞台があればやってみたいという意向がある。総理経験者ですから、鳩山先生や親族については、上田氏とのトップ会談になるでしょう」(前出の小泉氏)