保阪正康著『「檄文」の日本近現代史 二・二六から天皇退位のおことばまで』(朝日新書)※Amazonで本の詳細を見る
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 それ故蜂起の軍隊は、中枢権力の1挙的解体と機動隊の武装解除をなしうる力量をもたねばならない。権力に全く見えない所で組織だって活動できる能力をもつことであり、あらゆる武器を使いこなせる能力をもつことである。この様な訓練をつんだ軍を建設しなければならない。
 我々の大部分は、北朝鮮に行くことによって、それ自身を根拠地国家化する様に最大限の努力を傾注すると同時に、現地で訓練を受け、優秀な軍人になって、如何なる困難があろうとも、日本海を渡って帰日し、前段階武装蜂起の先頭に立つであろう。
 我々の大部分は、北朝鮮に断乎、渡るのである。そして断乎として帰ってくるのである。如何に国境の壁が厚かろうとも……
 だが、同時に、日本の同志諸君!
 逆に、日本に於ける、あるいは各国に於ける前段階武装蜂起が貫徹されない限り、世界革命戦争の対峙下に突入しないのであり、それ故、帝国主義の包囲下にある「労働者国家」が文字通りの根拠地化されるはずもないのであり、故に、我々の帰ってくることを期待し、乃至は、それを待つことを理由に、前段階武装蜂起の時期を遅らしてはいけない。
 それはただ、軍事的に劣勢な中で開始されなければならないということだけである。
 断乎として、日本の同志は前段階武装蜂起を貫徹せよ!
 我々が帰ってきて、前段階武装蜂起がなしえる時には、その軍事的技術の優位性に於て、その蜂起の軍の世界性に於て、有利な、前段階蜂起│世界革命戦争が有利な地点から、開始されるだろう。
 再度、強調する。我々の大部分(世界党建設のために残る同志を除外して)は、帰ってくることに、全精力を集中するだろうと。
 (9)
 我々は、明日、羽田を発たんとしている。我々は、かつて、如何なる闘争の前に於ても、これほどまでに、自信と勇気と確信が、内から湧きあがってきたことを知らない。
 我々は、この歴史的任務を遂行しうることを誇りに思う。我々は、日本の諸同志に、心から感謝する。この歴史的任務を我々に与えてくれたことを。我々は、我々の与えられたこの歴史的任務を最後まで貫徹するだろう。
 日本の同志諸君、プロレタリア人民諸君!
 全ての政治犯を奪還せよ!
 前段階武装蜂起を貫徹せよ!
 前段階武装蜂起世界革命戦争万歳!
 共産同赤軍派万歳!
 そして、最後に確認しよう。
 我々は“明日のジョー”であると。
   3/30 10じ半

田宮高麿
以下8名

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