4回転半を跳ぶのか? 五輪3連覇はなるのか? まだまだ注目の絶対王者・羽生結弦(26)(代表撮影) (c)朝日新聞社
4回転半を跳ぶのか? 五輪3連覇はなるのか? まだまだ注目の絶対王者・羽生結弦(26)(代表撮影) (c)朝日新聞社
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 北京オリンピックまで4カ月を切った。羽生結弦、宇野昌磨、紀平梨花らが出場するフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズが10月22日に開幕。五輪有望選手の動向を、フィギュアスケートを長年取材するライター・田村明子さんが予測分析した。

【写真】ジャンプの不調さえ乗り越えられれば五輪金も狙える宇野昌磨選手

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(週刊朝日2021年10月29日号より)
(週刊朝日2021年10月29日号より)

 10月22日からラスベガスで開催されるスケートアメリカを皮切りに、いよいよ今季のグランプリ(GP)シリーズが開幕する。2022年2月の北京オリンピックに向けて本格的なシーズンスタートだ。

 日本は男女ともオリンピック出場枠3枠を獲得したが、メインになるライバルは女子では圧巻の強さを見せるロシアと、アメリカ。男子はやはりアメリカ、ロシア勢とメダルを競うことが予想される。今季のGPシリーズでの見どころをいくつかあげてみたい。

コーチを変えて3季目。ジャンプの不調さえ乗り越えられれば五輪金も狙える宇野昌磨(23) (c)朝日新聞社
コーチを変えて3季目。ジャンプの不調さえ乗り越えられれば五輪金も狙える宇野昌磨(23) (c)朝日新聞社

 初戦スケートアメリカには、日本から男子は宇野昌磨と、佐藤駿が出場する。宇野は10月2日のジャパンオープンでは、フリー「ボレロ」に五つの4回転ジャンプを組み込み、難易度を最大限まで上げた構成で挑んだ。優勝したものの二つジャンプミスが出たが、どこまで調整してくるかに注目。また4回転ルッツを成功させて2位だった佐藤駿にとっては、アメリカがシニアとして初の海外GP戦となる。最大のライバルは言うまでもなく、安定して高いレベルの演技を見せ続けてきた世界チャンピオンのネーサン・チェン。そして9月のネーベルホルン杯で優勝したビンセント・ゾウだろう。

世界選手権3連覇中。正確無比な4回転ジャンプで隙なしか。ネーサン・チェン(米国・22)(代表撮影) (c)朝日新聞社
世界選手権3連覇中。正確無比な4回転ジャンプで隙なしか。ネーサン・チェン(米国・22)(代表撮影) (c)朝日新聞社

 一方女子は、坂本花織と宮原知子らが、ロシアのアレクサンドラ・トルソワらに挑むことになる。9月にロシアで行われたテストスケートイベントで、トルソワはフリーで5度の4回転を着氷した。大技だけにミスも多いが、この構成で完璧に滑り切ったら女子で彼女より高いポイントを出せる選手は存在しない。それどころか男子でも対抗できるのは、一握りのトップ選手のみという難易度の高さである。表彰台の顔ぶれは彼女の調子次第と言っても過言ではない、目の離せない存在だ。男女以外で注目して欲しいのは、ペアの三浦璃来&木原龍一だ。9月のオータムクラシックで日本のペアとしてシニア国際大会初優勝。アメリカで初のGPメダル獲得なるか、楽しみだ。

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