瀬戸和信著『「自分」を殺すな、武器にしろ』※Amazonで本の詳細を見る
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 ありのままの自分でいると、まわりから嫌われたり、やっかまれたりすることもあるでしょう。しかし、はっきり言います。嫌われてください。すべての人に好かれるなんて無理です。

 みんなに好かれようと努力すればするほど、どんどん自分を見失っていきます。まわりの人の目を気にしすぎて、自分の幸せを犠牲にする必要はありません。

(6)才能のタネを育てていくために努力する
「ありのままの自分でいる」ことは、決して努力や工夫をしなくていい、現状に甘んじていればいいということではありません。

 背伸びせず、見栄をはらず、謙遜しすぎず、あなたがすでに持っている才能のタネをまずは把握する。その上で、それを強みとして発揮できるところまで持って行きたいのです。すぐに成果が見えなくても、根気よく、試行錯誤を繰り返しながら、才能のタネを育てていきましょう。手を掛ければ、必ず開花するからです。

■才能のタネを「強み」に育てる

 才能のタネを見つけて育てるには、どうすればいいのでしょうか。その方法はとても単純です。

 たとえば、僕は、一旦目標を決めたら、その達成のために全力で突き進む傾向があります。これは、操縦の仕方次第で良い方向にも悪い方向にも働きますが、僕の才能のタネの一つだと考えています。

 実際に僕は、「これを実現したい」という明確な目標が定まると、意欲がみなぎり、集中力が高まります。反対に、目指すべきものが曖昧だと、物事に取り組むエンジンがなかなかかかりません。

 この才能のタネを強みに育てるために僕が意識して行っているのは、職場で僕のチームメンバーに「この仕事における◯◯さんの目標は何ですか? それを達成するための戦略は?」と質問することです。もちろん、目標と戦略は話し合ってわかっていますが、それでもあえて相手の口から言ってもらうことに意味があるのです。

 メンバーの戦略と目標を毎回確認することで、最短コースで成果をあげられるように支援することができますし、僕自身も安心できます。「週1回、必ずチームメンバーに問いかける」という行動をとることで、僕は才能のタネを育てるために時間を投資しているわけです。

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才能を正しく自覚的に使うことができると、その行為自体を楽しめる