結局、選挙特番は報道が作っているから、そういう人たちのキャスティングって、「若者の代表です」という出演者となる。その若者の代表として選ばれる人って、総じて学歴があって、頭がいい。だから自ら考えを持って活動しているわけですけど、そもそも選挙に行かない若者って、そういう若者があまり好きではない。「やってりゃいいじゃん」となって、その人たちが訴えかけても響きづらい。響いていない人たちを取り込まなければいけないのに、そこに若者の政治離れの悪循環がある。

 政治離れをなんとかしようとしている人たちは、知識レベルで一定より上の人しか見ていないから、上の次元で話をしてしまう。若い世代に政治をというのであれば、もっとやり方を考えないと難しいのかなと思いますね。インテリの若い子が出てきて、その言動を見て「同じ世代が頑張っているから、俺も」という人ももちろんいると思います。でも、選挙特番の第2部は大学のゼミみたいだったじゃないですか。そのゼミを取っている人は参加するけど、そうじゃない人からすれば興味もないテーマだし、参加したくもなければ、見たくもない。

 深夜の番組だったらもっと振り切った面白いことをやってもいいのではないか? 選挙開票の日の夜で、一番面白いお祭りのクライマックスなんだから、賛否を浴びせられるような人たちが好き勝手な話をしてもいいと思うんですよ。選挙特番の日だけは、極端に右や左の思想の人が出て話したっていいと思う。それくらい振り切った選挙特番にした方が面白いし、「選挙って面白そうだな」という若者が出てくるかもしれない。政治家や政治を評論する人たちを見て「このオッサンたちいつもケンカしているんだよな」とか注目を浴びたり。

 選挙特番に関しては各局見ながら考えましたが、選挙結果そのものに関しては、自分の中でまだ、まとめきれていないけど、言ってみれば予想通りだったな。与党が過半数取るでしょう、立憲民主党は負けるでしょうとは思っていた。なぜなら、立憲民主党が昔から右往左往しているのと、共産党と組むことの信念が見えなかった。

 その一方で、立憲民主党の右往左往ぶりの受け皿になったのが維新だった。維新がこれだけ議席を伸ばしたのはコロナの影響も大きいと思う。この2年間、日本全国がコロナで大変な時に、大阪は吉村知事のリーダーシップは凄かったですよね。それを見て「維新はやってくれるんじゃないか」って思うのでは? だから、大阪・兵庫での維新の勢いは凄かったですよね。でも、東京の小選挙区ではさっぱりですからね。地方政党から抜け出ていないけど、受け皿にはなっていた。比例で自民党には入れたくない、でも野党は入れたくない、じゃぁ、維新かっていう人がいたのだと思う。そいうことから、予想通りだったのかなと思った。

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大物政治家の落選ももっともなこと