一方、日本全体の話をすれば、もっと主権者教育に力を入れなくてはいけないですよね。「この国を動かしていくのは政治家じゃなくて国民なんだ」「国民の思いや願いを叶えていくのが政治で、あなたの幸せの手段としての政治なんだ」ということを、ちゃんと教育の場でみんなに知ってもらわないと、これからの日本の政治は国民不在で進んでいってしまうというのはあると思います。
――今回、衆院選に出馬してみて、同世代にもっと出馬してほしいとは思いますか。
それはもちろん思っています。日本社会が良くなっていくためには、多様な声がちゃんと政治に届いていくことが必要です。例えば選択的夫婦別姓や、同性婚、働き方改革、子育て支援もそうですが、現状苦しんでいる人がいるのに、そういう人たちの声を代弁する人は少ない。それでは、そういった課題がないことにされてしまったり、優先順位が低いと思われてしまったり。解決するためには、少しでもいろんな立場の人が国会で議論するべきですが、今の日本はできていない。なので、党に関わらず色んな世代の人がいるっていうのは大事だと思います。
――若い人の政界進出の障壁となっていることは何だと思われますか。
やはり選挙は人生を賭けないといけないですからね。仕事を辞めないといけないし、お金もかかるし、ノウハウも分からないし。負けたらリスクの大きいことなので、若い人にとってのハードルは高いです。選挙期間中は休職して、もし落ちたら復職できるとか、会社員でも政治参加しやすいような仕組みを作るべきだと思います。供託金にしても、みんながみんなお金ではなくて、100万しか出せないのであれば、代わりに推薦人の名簿を100人、200人分提出するとか、代替措置でハードルを下げるというのは絶対必要だと思いますね。
――今後の展望を教えてください。
これからも政治家として活動を続けていくつもりです。まずは、今回聞ききれなかった地域の皆様の声をしっかりと受け止めたい。そして、ちゃんと国政で声を届けられるように、自分に足りなかったことは何か、これからもっと政治家としてできることは何かというのを勉強していきたいと思います。
(構成/AERAdot.編集部・大谷奈央)