AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2021年11月22日号では、オウンドメディアや企画開発などを手がける栗本雅子さん、自動車ダイカスト金型の設計と製造を担う栗本星児さん夫婦について取り上げました。
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夫30歳、妻36歳で結婚。保護猫5匹と暮らす。
妻 栗本雅子[43]ダイセル WELLMETHOD編集長
くりもと・まさこ◆1978年、静岡県生まれ。2003年に三重大学大学院を修了後、ヘルスケアメーカーで研究開発やマーケティング、品質保証などに従事。18年にダイセルに転職し、オウンドメディアや企画開発などを手がける
やりたいことが多すぎて結婚という形に縛られたくないと思っていたのに、住宅ローンのために結婚した時は、不本意にも感じていました。
でも、義理の祖父の葬儀に親族として参列できたことで考えが変わりました。同棲していたころから私は彼がいなくても彼の実家に遊びにいくほど彼の家族が大好きだったからです。家族だからこそこうして最後まで一緒にいて見送ったり、いつかは見送られたりができるんだとわかったことで、結婚してよかったと思えました。
経験とスキルのために転職を重ね、キャリアを築いてきた夫に刺激を受けて、私も15年間勤務した会社を40歳で辞めて転職するという決断ができました。何歳になっても自分らしく、仕事や趣味に打ち込んで、挑戦したいことがたくさんある日々を過ごしたい。私の知らないことをたくさん知っていて、世界を広げてくれる夫と適度な距離感を楽しみながら、私たちらしい人生を一緒に歩んでいきたいと思います。