AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:退職しようか悩んでいます。自分の能力のなさを感じたり、日々仕事に追われることにも疲れました。決して今の職業が嫌いになったわけではないのですが、不器用で中間管理職という立場が自分には向いていないのです。子どもも小さく収入がなくなるのは不安もあります。もちろん次の仕事を探しますが……。決断できず困っています。(女性/福祉/49歳/やぎ座)
A:まず思ったのは、「疲れには2種類ある」ということです。一つめの疲れは、「どうして疲れているか」を説明できる疲れです。仕事が忙しかったから、疲れて何もしたくない、という場合は、短期間で回復できることが多いです。「上司に怒られたから、なんとなく気が滅入ってる」みたいな疲れも、気晴らしをして解消することができますよね。
一方で、理由が説明できない疲れややる気の出なさの場合は、長い時間をかけて蓄積されたものであるケースが多いように思います。
そして、ライフスタイルや価値観の変化というのも、誰にでも起こるものです。例えば、昔よく会っていた友達だけど、最近は会っても全然楽しくないとか、昔は繁華街で飲むことが気晴らしになったけど、今は街に近づくだけで疲れてしまうとか。年齢とともにライフスタイルと価値観が変化したとき、言葉では説明できない、蓄積された疲れが出てくるのかもしれません。
いただいた文章からは、自分の理想や「しっかりしなきゃ」という気持ちに対して、ご自身が乗れなくなってきている印象も受けました。
こういうとき、僕はやっぱり何らかの「変化のための決断」をすべき時ではないかという気がします。
一つだけお伝えしたいアドバイスがあります。それは「ご飯がおいしくなるほう」を選んでほしい、ということです。