※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 次に、カカオ豆。ご存じの通りチョコレートの原料ですが、チョコレートにはニッケル、コバルト、クロム、マンガン、亜鉛、銅のすべてが含まれており、これが湿疹の原因となる場合もあります。紅茶やココアも同様です。

 香辛料を食べるとかゆくなる人はいませんか? 香辛料に関しても、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、亜鉛、銅のすべての金属が含まれています。そういう人は金属アレルギーがあるのかもしれません。ダイエットのつもりでオートミールを食べている人も注意が必要です。オートミールにはニッケルが含まれていることがわかっています。

 これら金属によるアレルギー反応は、食べてすぐ反応がでる、というわけではなさそうです。卵やピーナツなどにアレルギーがある人は、間違って食べてしまった場合に30分以内にじんま疹が出てきたり、ひどい場合は呼吸困難となってアナフィラキシーショックを起こします。今回説明した金属アレルギーは、反応としてはゆっくりしたもので、食べてから1日~2日して皮膚にかゆみや症状が出現します。

 さて、このように説明すると金属を含む食材のあれもこれも食べられないと感じる人が出てきます。しかしそれは違います。過度な食事制限は健康を害してしまうものです。例えば、お子さんのアトピー性皮膚炎に対して食事制限をしすぎた結果、成長障害が出てしまった報告もあります。一般の人の自己判断による安易な食事制限は危険ですので専門家と相談してください。ただ、コーヒー、ココア、チョコレートなどの嗜好品は1~2週間は我慢できるのではないでしょうか? その間に皮膚の状態をチェックするのも有効な手段かもしれません。

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