例えば、子供が小学生になってもYouTubeの視聴を禁止していた場合、学校で話題についていけない可能性があります。現在、子どもを持つ親が子供のころにテレビ番組を見逃すと翌日のクラスの話題についていけなかった、ということと同じです。YouTubeだけでなく、ゲームやアニメや漫画が、今の子供たちにとっては、友達と共通の話題です。これらを完全に禁止すると、コミュニケーションに支障がでるかもしれません。

 具体例としては、「フォートナイト」「マインクラフト」というゲームが挙げられます。これらは、オンラインで遊ぶゲームで、友達と一緒に遊ぶことができます。特にコロナが流行してから、自宅にいる子供が友達と遊ぶツールとして流行しました。コロナ禍で、小学生が放課後に遊ぶ場所は、公園ではなく、フォートナイトのフィールドになりました。マインクラフトも同様です。

 これらのゲームは、「メタバースとしての役割を担えること」で、特に注目されています。メタバースとは仮想空間のことで、Facebookが社名を「Meta」に変更して事業の軸にしようとしていることが話題になりました。世界中の人々が、仮想空間で仕事や恋愛や遊ぶと、地理的・身体的・経済的な障害を乗り越えて活躍できます。メタバースの実装は数年以上先の話になると思いますが、現時点ではフォートナイトが子供たちにとって最もイメージに近い役割を果たしています。

 学校の授業も仮想空間で行えたら、不登校の子や学校が合わない子も、どこかの教室や授業には参加できる可能性もあります。この思考法や感覚をより身近に感じるのは、ゲームの空間です。

 YouTubeもゲームも、子供たちにとってはコミュニケーションツールの一つです。時間を制限したり、コメントを勝手にしない、動画を投稿しないなど、親が管理しながら、これらのコンテンツと上手に付き合う姿勢が重要かもしれません。

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?