日本ハムの西川遥輝
日本ハムの西川遥輝
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 新庄剛志新監督が就任した日本ハムが生まれ変わろうとしている。若返りを図る中で非情な現実も。かつての主力たちは必要不可欠な戦力ではなくなった。球団は今月16日に海外FA権を持つ西川遥輝、国内FA権を持つ大田泰示、秋吉亮と話し合った結果、来季の契約を提示せず保留手続きを行わないと発表。保有権の放棄はメジャーで「ノンテンダー」と呼ばれる。3選手は自由契約となり、今後は他球団と移籍交渉を自由に行うことが可能になる。

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 西川は名実ともに日本ハムのスター選手だった。甘いマスクで女性人気が高く、俊足巧打のプレースタイルは華があった。リードオフマンとして打線を牽引してきた貢献度は高い。今季を含む4度の盗塁王を獲得。打つだけでなく選球眼に優れ、18、20年とリーグ最多の四球を選んでいる。プロ11年間で出塁率.380は特筆すべき数字だろう。今季は130試合出場で打率.233、3本塁打、35打点と不本意な成績に終わった。年俸2億4000万円と高額だったため、同じ外野陣で万波中正、五十幡亮汰ら若手が台頭している背景もあり、「ノンテンダー」の対象選手となった。

 日本ハムファンのショックは大きいと思われたが、実はそうとも言い切れない。話題になったのは1本の動画だった。ベンチに座る西川が手元の資料の紙を見つめると、肩を触る鶴岡慎也バッテリーコーチ兼捕手の手を何度も払いのけ、険しい表情を浮かべている。どのようなやりとりがあったのかわからないが、SNSで「西川の態度が悪すぎ」、「不仲騒動をファンが見ているところに持ち込むな」など批判の声が上がった。今年は日本ハムが試合前の円陣の様子を動画で配信していたが、今季途中にチームメートへの暴行事件後、巨人にトレード移籍した中田翔と共に「態度が悪すぎる。あれじゃ後輩が委縮する」とやり玉にあげられたのが西川だった。

 日本ハムの担当記者を務めたスポーツ紙記者は、西川についてこう話す。

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