前述した森保一、長谷川健太以外にも、神戸の三浦淳寛、鹿島の相馬直樹とJ1クラブを指揮する元日本代表経験者はいるが、Jリーグ全体からすれば数は少なく、結果を出している日本人監督は、川崎の鬼木達を筆頭に現役時代にはそこまで目立たなかった者が多い。もちろん、それ自体が悪いことではなく、決して「名選手=名監督」という訳ではないが、その一方でカリスマ性のある「スター監督」がJリーグにも必要なのは間違いないだろう。
今後、名波浩、宮本恒靖が名誉を挽回し、さらに小野伸二や遠藤保仁、小笠原満男といった黄金世代の面々、さらに本田圭佑、長谷部誠、吉田麻也といった欧州リーグで長年プレーした日本代表選手たちがJリーグの監督としてセカンドキャリアをスタートする時が来れば、日本サッカー界は必ず盛り上がる。そして“世界との距離”もようやく一つ、縮まることになるのかもしれない。