宮西は球界を代表するセットアッパーとして長年活躍し続けている。新人から今季まで14年連続50試合以上登板し、最優秀中継ぎ投手賞を3度受賞。通算373ホールドはNPB最多記録だ。2019年には自己最多の44ホールドポイントをマークし、2年連続最優秀中継ぎ投手のタイトルを受賞した。来季は37歳のシーズンとなるが、救援陣を支える不可欠な存在であることは変わらない。

「宮西は良い意味でプライドをひけらかすことがない。若手たちの輪にも自分から入っていけるし、穏やかな性格で我が強くない。でも義理人情に厚い男です。投手のために、チームのためにという思いが強く、身を粉にして投げ続ける。芯が通っていてハートが熱いんですよ。だから首脳陣、選手たちの人望が厚い。実力だけでなく、野球に取り組む姿勢、存在自体が選手たちの良いお手本です。チーム再建を目指す新庄日本ハムに間違いなく必要な左腕です。昨オフに2年契約を結びましたが、来オフに『ノンテンダー』になることはないでしょう」(スポーツ紙遊軍記者)

 今オフ、日本ハムは海外FA権を持つ西川遥輝、国内FA権を持つ大田泰示、秋吉亮の主力3選手と話し合った結果、来季の契約を提示せず保留手続きを行わないと発表し、衝撃が走った。保有権の放棄はメジャーで「ノンテンダー」と呼ばれ、3選手は自由契約となり、今後は他球団と移籍交渉を自由に行うことが可能になる。球団と選手双方にメリットがある選択肢だが、宮西は「生涯日本ハム」でビッグボスのために左腕を振り続ける。(安西憲春)

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