全国の医学部に多くの合格者を出している高校はどこか。好評発売中の週刊朝日ムック「医学部に入る2022」(朝日新聞出版)では、2021年の国公立大医学部医学科(以下、国公立大)、私立大+大学校医学部医学科(以下、私立大)それぞれの合格者数トップ40の高校をランキングにした(データ協力・大学通信)。
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医学部進学に強い高校の特徴を挙げるとすれば、私立の中高一貫校が強いということだろう。国公立大では上位40校のうち、28校が中高一貫校で、私立大では上位41校すべてが中高一貫校という結果になっている。
国公立大への進学でトップなのは、愛知県にある東海で93人(前年94 人、1位)。私立大ランキングでも7位の86人(前年83人、9位)だ。大学別でみると、名古屋大に30人、岐阜大に12人、名古屋市立大に12人、愛知医科大に16人、藤田医科大に38人となっており、名古屋大、名古屋市立大、藤田医科大に合格者を出した高校のなかでそれぞれ東海が最も多い。
国公立大の2位は、福岡県にある久留米大附設で90人だ。前年の65人(5位)から大きく伸ばした。大学別では、九州大に26人と同大の合格者を出した高校のなかで最多。長崎大に14人となっている。
国公立大3位は鹿児島県のラ・サールで79人(前年61人、7位)。大学別では、九州大に12人、鹿児島大に14人となっている。
国公立大でランクインしている公立高校は、5位の熊本(熊本)、9位の旭丘(愛知)、11位の札幌南(北海道)、18位の仙台第二(宮城)と続く。私立の中高一貫校がランクインしていない都道府県では、そこの公立トップの進学校が地元の国公立大に進むケースがある。
私立大の1位は東京都の桜蔭で、160人と前年の124人(3位)から躍進した。国公立大でも9位の55人(前年42人、18位)だ。大学別では、順天堂大に24人、東京慈恵会医科大に23人、日本医科大に19人、東京医科歯科大に16人と、これら4大学の合格者を出した高校のなかでそれぞれ最多となっている。