それによると、2021年12月2日に入院していた新型コロナウイルス感染症の42人のうち、29人(70%)は呼吸器系の症状がなく酸素投与に頼っていない、他の内科的または外科的な理由で入院した患者であり、13人の患者が酸素投与を必要としており、そのうち9人(21%)はCOVID-19肺炎と診断され、全員が治療の柱としてステロイドを処方されていました。そして残りの4人の患者は、他の医学的理由で酸素を使用していたといいます。ワクチン接種状況については、成人38人のうち、6人がワクチン接種を受け、24人がワクチン接種を受けておらず、8人はワクチン接種状況が不明でした。また、COVID-19肺炎と診断された9人の患者のうち8人はワクチン接種を受けておらず、1人は子どもだったといいます。
この報告を受けて、ミネソタ大学感染症研究政策センターの所長であるマイケル・オスターホルム氏は「オミクロン株では、重篤な病気が比較的少ないことに本当に感銘を受けた」と語り、ジョンズホプキンス大学の健康安全保障センターのアメシュアダルハ氏は「より多くのデータが必要であるが、初期の兆候は非常に興味深い。特にワクチン接種を受けた人々において、臨床症状がより穏やかであるように思われるという事例報告の傾向の一部だ」と述べています。ロッテルダムのエラスムス医療センターのマリオン・クープマンズ氏は、オミクロンのほとんどの症例が軽度の病気に関係しているように見えることに同意する一方で、「それが続くと確信するのは時期尚早だ」と述べています。
米国疾病予防管理センター(CDC)も、米国でのオミクロン株感染について12月10日に報告書を発表しています。それによると、オミクロン株感染は12月1日から8日までに22州で確認され、オミクロン株感染者43人のうち、34人(79.1%)は2回のワクチン接種を終えており、14人(32.6%)は3回目の追加接種済みでした。オミクロン株感染で多かった症状は、咳(33人)、疲労感(24人)、鼻水や鼻づまり(22人)で、他に発熱(14人)、悪心や嘔吐(8人)、息切れや呼吸困難(6人)、下痢(4人)、味覚や嗅覚の消失(3人)が認められ、1人が2日間入院したものの、死亡は0人だったといいます。