この年の有馬記念はこの両牝馬以外にも皐月賞馬サートゥルナーリア、菊花賞馬ワールドプレミア、天皇賞(春)を勝って凱旋門賞に遠征したフィエールマン、ジャパンカップを制したレイデオロら11頭ものG1馬が集まる豪華な一戦だった。

 アエロリットが大逃げを打ったレースは、直線でアーモンドアイ、フィエールマン、サートゥルナーリアが先頭を争う展開となったが、これをまとめてリスグラシューが差し切り、5馬身差の勝利。2着はサートゥルナーリアで、香港遠征を回避してレース前から体調不良を心配されていたアーモンドアイは9着に沈み、生涯唯一の大敗を喫した。

 ここで取り上げた5頭のうち、昭和時代の2頭を除いた3頭はいずれも圧勝した有馬記念が引退レースだった。余力を十分に残しての勝ちっぷりに「まだまだ見ていたい」と思うファンがいたのも無理からぬところだろう。

 ちなみに今年は史上初のグランプリ4連覇がかかるクロノジェネシスが、有馬記念出走後の当日に引退式を開催する予定。17年の菊花賞馬で、その後も名脇役として息の長い活躍を続けたキセキも有馬記念を引退レースとすることが発表されている。

 彼女らが再び有馬記念史上に残るラストランを見せてくれるのか。はたまた皐月賞と天皇賞(秋)を制した3歳馬エフフォーリアが次代のエースの座を決定的なものとするのか。菊花賞馬タイトルホルダーや凱旋門賞帰りのディープボンドなども出走する第66回有馬記念は、12月26日の開催だ。(文・杉山貴宏)

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