最初は主に救援投手として起用されたが、2年目からは先発を任され、レッドソックスでは6勝(13敗)の成績。いまいちパッとしない数字であったが、エクスポズ(現ナショナルズ)にトレード移籍すると、精密機械のようなコントロールでメジャーの強打者たちを抑え込んだ。
エクスポズ移籍2年目となる2002年には、先発ローテーションの一角としてチームトップの13勝(8敗、防御率3.18)を挙げ、翌年も2年連続となる2ケタ勝利(10勝12敗、防御率4.16)をマーク。その後も、ナショナルズとブルワーズでプレーした2005年には両チーム合計でキャリア3度目となる2ケタ勝利(11勝9敗、防御率4.04)を記録した。
投手は日本で実績のある選手がメジャーで活躍するケースが多かったが、大家はNPBでは目立った成績はなかったものの、最終的にメジャー通算で51勝をマーク。これは、海を渡った日本人投手として松坂大輔(元レッドソックスなど)に続く歴代8位につけている。上位にランクしているのはトップの野茂英雄(123勝)、2位タイの黒田博樹とダルビッシュ有(79勝)、4位の田中将大(78勝)ら日本の球史に残る投手ばかり。その中で日本で成功せずとも、アメリカでも通用することを証明した大家の活躍にはとても大きな価値がある。
このように、日本のプロ野球時代を超える結果を米国でマークしたのは投手ばかり。そう考えると、今季は大谷が打者として46本塁打(ア・リーグ3位)、100打点(同13位タイ)とともに日本時代のキャリアハイを大きく超える成績だったのはレアケースだったと言える。もちろん日本時代と比べ出場した試合数が増えた影響もあるが、今後も打者として日本時代の成績を上回る、もしくは同等の結果を残せる日本人選手が出てくることに期待したい。