仕事を終え、子どもたちのお迎えに行ってから帰宅。夕飯、お風呂、洗濯などの家事がノンストップで続く。夫はまだ帰宅していない(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
仕事を終え、子どもたちのお迎えに行ってから帰宅。夕飯、お風呂、洗濯などの家事がノンストップで続く。夫はまだ帰宅していない(photo 写真映像部・戸嶋日菜乃)
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 仕事と育児を両立できる支援制度は整ってきているはずなのに、女性の家庭内の家事・育児負担が減らない。「毎日が綱渡りで冷や冷やです」と語る40代女性も、家事・育児負担の大きさに悩む一人だ。フルタイム勤務なのに、ほぼワンオペの日々を送る中で感じたこととは。AERA 2022年10月31日号の特集「仕事と子育ての両立」記事を紹介する。

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 都内に住む会社員の女性(40)には、忘れられない発言がある。3年前の誕生日の直前に引っ越しをした時のことだ。結婚前から使っていた電子レンジを処分して、高温の水蒸気で調理する最新型のオーブンレンジを購入したのだが、夫(42)は笑顔でこう言ったという。

「良い誕生日プレゼントができてよかったよ」

 はぁ? オーブンは家族みんなで使うモノのはず。それが私への誕生日プレゼントというのは全くもって意味がわからない。

「『家事・育児は妻がやるもの』という感覚がにじみ出ていると感じて、嫌な気分になりました。日頃のねぎらいの気持ちなのかもしれませんが、そもそもなぜ私だけが料理してるの?とイライラ。夫は何の悪気もなく口にしたようで、そんな私を見てキョトンとしてました」(女性)

 子どもは現在5歳と2歳で、それぞれ1年半ずつ育休を取って復職。フルタイム勤務だが営業職の夫は出張が多く不在がちのため、ほぼワンオペで日々を回す。保育園のお迎えに間に合わない時は勤務先から自腹でタクシーを飛ばし、日中に終わらなかった仕事をするために、子どもたちを寝かしつけた後や早朝にパソコンに向かう。睡眠時間は毎日4時間ほどだ。

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古田真梨子

古田真梨子

AERA記者。朝日新聞社入社後、福島→横浜→東京社会部→週刊朝日編集部を経て現職。 途中、休職して南インド・ベンガル―ルに渡り、家族とともに3年半を過ごしました。 京都出身。中高保健体育教員免許。2児の子育て中。

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