
大宮:いいお母様!
膳場:うちの近所も当時荒れてて。連帯責任で、一列に並んでみんなでビンタされるなんて話を姉から聞いて、叩かれる学校は無理だと思って受験しました。
大宮:私も女子校だったんですが女子特有のグループ文化が馴染めず、一人でご飯食べてました。膳場さんはなじめてました?
膳場:すごく自由な学校で、同調圧力が全くない珍しい環境だったんです。それぞれの個性をみんなが認め合っている感じで。大学……みたいな感じ。いろんな人がいましたよ。辛酸なめ子さんが同級生なんですけど、彼女はクリエイティブでとっても尊敬されてたな。脱力系の学内新聞を自発的に書いていて、みんな楽しみに待ってました。
大宮:膳場さんは?
膳場:えへへ、筋肉少女帯の追っかけをしてました。
大宮:(笑)。じゃあ軽音?
膳場:やってないです。それ以外は個性がないから勉強していました。
大宮:個性ない? 部活は?
膳場:ダンス班でした。
大宮:個性あるじゃないですか!
膳場:でもそれも、子ども心に、私はいま成長期だから体を動かしておかなければいけない、というような義務感が入り口で。発想がきまじめな子でしたね、むかしは。
大宮:その、今も残ってるきまじめが、おもしろいですよ!
※AERA 2022年10月24日号