『山田方谷(ほうこく)の世界』文庫版(朝森要 日本文教出版)
『山田方谷(ほうこく)の世界』文庫版(朝森要 日本文教出版)

【岡山】徳川慶喜、渋沢栄一らも一目置いた岡山が誇る幕末期の偉人伝
『山田方谷(ほうこく)の世界』文庫版(朝森要 日本文教出版)880円
小野書店(岡山市) 小野正道社長

 我が県で長年にわたり郷土本の出版を続けている日本文教出版(岡山市)の岡山文庫シリーズの一冊をご紹介します。

「山田方谷」。幕末期に困窮の極みに陥っていた備中松山藩にあって、己の信念で財政改革を成し遂げたことで知られています。後進の指導にも熱心で、その教えは一番弟子・三島中洲を通じて、かの渋沢栄一にも多大な影響を与えています。地元ではぜひNHK大河ドラマにという機運も醸成されています。幕末維新の時代を駆け抜けた偉大なる先達の生涯を綴った物語です。

【広島】現役脳神経外科医が手掛けた原爆小説のマイルストーン
『太陽の破片』(原田クンユウ 南々社)1430円
中国堂書店(呉市) 湊義彦社長

 戦争という悲劇で引き裂かれた兄と妹。遠く離れたヒロシマの防空壕で偶然にも出会った空軍米兵と女学生……何もかもが遠い昔のことだが、それでも2人にとっては、つい昨日のことのようでもあるのではないか? ヒロシマを生き抜いた、一人の少女と米兵の物語。

「安らかに眠って下さい。過ちは繰返しませぬから」

 この言葉が持つ、深くて重い意味を決して忘れることなく、後世に史実を伝えていくことがヒロシマ市民の務めだと思う。2022年、「第12回広島本大賞」ノミネート作品。

【山口】開局65周年記念。地域情報満載 人気気象予報士の天気本第2弾
『やまぐちの天気余報』(山本昇治 KRY山口放送)1650円
幸太郎本舗TSUTAYA宇部店(宇部市) 福澤好恵店長

 山口放送・気象予報士の山本昇治さんが書いた、お天気本。気象、季節、防災の基礎知識の中に、山口県内の桜の名所や特産品、自然災害の歴史などの情報が盛り込まれています。

 また、「どうしたら気象予報士・気象キャスターになれるのか?」や「気象予報士の一日の流れ」が可愛いイラストと写真で紹介されていたり、気象予報のときに「なぜ山口県は九州北部地方になるの?」という山口県民の気になる疑問も詳しく解説。お天気の知識を得ながら、山口県の魅力が感じられる一冊です。

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