床置きの物がなくなり、スッキリとした印象に/アフター
床置きの物がなくなり、スッキリとした印象に/アフター

 義父が始めた農業を夫が継いで朝から晩まで働いているのに、毎月の収入は想像していたより少ない。自分で稼いだお金を娘と自分のために使っていたそれまでの生活とはあまりに異なり、戸惑いを隠せませんでした。お金の不安は常に光代さんに付きまとい、イライラする毎日。

 別宅に住む義両親とは、お風呂だけを共用する独特な同居スタイルです。義母とはうまく関係を築けたものの、義父とは口を開けばぶつかることが多くなりました。さらに、当時2歳半の娘に「パパとママ、ダメ!」と仲裁をさせてしまうほど、夫とのケンカも増えていきます。夫には言葉だけでなく手を出してしまったこともあり、このままでは娘にも手を出してしまうかもしれないというところまで切羽詰まっていました。

 光代さんはストレスを発散させるために、限られた収入の中から買い物をしてしまい、物が増える上にお金の心配が大きくなってしまうという悪循環に陥ります。

「家を片づけたいということよりも、今の生活を変えたい」

 そんな気持ちから、プロジェクトへの参加を決意しました。

 プロジェクト中は、他の受講生のみんなと一緒に朝6時から10分間だけリモートをつなげ、集中して片づけるという「朝活」を行う期間があります。もともと頑張り屋さんの光代さんは1日も休まず、いつも1番に入ってきました。そして、悩みの種だったキッチンも、気に入っていたお皿を売ったり、自分の両親にあげたりして、スッキリしました。今では毎週末お菓子作りを楽しんでいるそうです。

「朝活だけは絶対に行くと決めたんです」

 光代さんは明るい口調でそう話してくれますが、自分との約束を守ることは想像以上に大変なことです。

 育児と家事に追われて忙しく、まだ眠っていたい朝早くにわざわざ起きて片づけをする。別に参加しなくても、誰からも責められずにペナルティもありません。でも、光代さんは自分で自分に約束をして、それを守り抜きました。

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