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 ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、のニコニコちゃんです。

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 2年前の秋、暗くなってから近くのコンビニに行った。中に入ろうとしたら、ミャーミャーと大声で鳴きながら突進してくる子猫がいた。触ろうとするとぱっと逃げて、さらに大きな声で鳴いた。

 店員さんによると、最近現れて、お客さんに餌をねだっているという。

 子猫の必死な声を聞いているとつらくなり、段ボール箱に入れてくだされば引き取りますと連絡先を伝えた。私たちは、最近8歳の飼い猫を亡くしたばかりだった。

 翌日、コンビニの隣の焼き鳥屋のおかみさんが捕まえてくださったとか。連絡を受けた夫が出かけ、おかみさんからいただいた餌のお土産と一緒に連れ帰ってきた。

 年取った夫婦が子猫と一緒に暮らすとなると、当然猫のほうが長く生きる。私たちは孫2人に子猫を紹介して名前を付けてもらった。

 2人は即座に「ニコニコ」と言った。子猫が来てジイジとバアバがニコニコ、子猫もニコニコだからという。こうして正式名「ニコニコ」。略して「ニコ」(雌、2歳)となった。

 それから7日間、いわゆる缶詰め状態で家の中に慣らし、窓から外を観察して状況把握してもらうことにした。そして餌をたっぷりやり、体をさすって、コミュニケーションにつとめた。今ではすっかりわが家の娘だ。

 庭にある餌台にくるスズメを追いかけ回すのには閉口しているが、スズメも利口になって上手に逃げるようになった。スズメには餌台から下におりないように声をかけている。

 外が大好きなニコ、バッタにトカゲと遊び相手がいっぱい。長生きしてね、ニコ。あなたの老後はたぶん孫たちが……。きっと大丈夫!!(長崎市/76歳/デイサービス用務員)

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週刊朝日  2022年9月2日号