メンバー全員が佐藤やマリウスに心を寄せていることは、随所でひしひしと伝わってきた。リフトに乗って歌う場面では佐藤が乗るはずだったリフトも赤いライトをつけてせり上がり、縦一列に並んで花道を歩くときは佐藤のスペースをしっかり空け、決して間隔をつめなかった。「シーサイド・ラブ」では、「マリちゃん(マリウス)と勝利にも届くように」という松島の呼びかけのもと、会場に漂うシャボン玉を観客一同がうちわであおいで舞い上げる。冒頭の菊池の言葉通り、3人は、たしかに5人でステージに立っていた。

 MCでは、約10年前、当時まだジャニーズJr.だった中島と菊池が“Hey!Say!JUMP兄さん”のライブツアーのバックについたときの秘話が明かされた。

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【秘話(1) ちくわ弁当】

菊池 地方に行ったとき、腹ペコの状態でホテル戻ったら、置いてあったのがご飯の上に揚げたちくわが乗ってる弁当で。

中島 そんな時代ありましたね。だから、いつか絶対にルームサービスでおいしいステーキ頼もうなっつって、俺らハイタッチしたよな。

菊池 そう、絶対デビューするぞと。ルームサービスって、こういうガラガラで[カートを押す真似をしながら]来るんですよ。廊下の前に置いといてもらって、それをJUMP兄さんの高木(雄也)くんがだるそうに取りにくるんですよ。バスローブで。それがカッコよくてね。バスローブの使い方なんて全然知らないのに、真似したくて! あのローブから出る生足がいかにもエロかったんで。で、デビューして、大阪公演だったかな、終わったあとに僕と中島くんでとんでもない量のルームサービスを頼んだんですよ。「あの頼み方はない」って、スタッフにいまだに言われます(笑)。

中島 でもちゃんと残さなかったんだよね。載ってるメニューほぼ全部頼んだけど。

菊池 それはまだ唯一の救いだったんですけど、これね、びっくりするんですけど、次地方行かせてもらったときに出てきたのは、ちくわ弁当でした。ちょっと予算使いすぎちゃったみたいで、復活のちくわ(笑)。

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