バンチャン/1997年生まれ、オーストラリア出身。リーダー。3RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
バンチャン/1997年生まれ、オーストラリア出身。リーダー。3RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
リノ/1998年生まれ、韓国出身。DANCE RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
リノ/1998年生まれ、韓国出身。DANCE RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
ハン/2000年生まれ、韓国出身。3RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
ハン/2000年生まれ、韓国出身。3RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
スンミン/2000年生まれ、韓国出身。VOCAL RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)
スンミン/2000年生まれ、韓国出身。VOCAL RACHA(写真:田中聖太郎写真事務所)

 4人ずつに分かれての即興コーナーのあとは、「ODDINARY」に収録されているユニット曲を披露した。

 バンチャン、リノ、スンミン、アイエンによるバラード曲「Waiting For Us」では、4人の伸びやかな歌声が堪能できた。スンミンが「最近J-POPに興味を持っている」と話し、Official髭男dismの「Pretender」を美声で歌い上げる一幕もあった。

 一転して、チャンビン、ヒョンジン、ハン、フィリックスによる「Muddy Water」では、ワイルドでソリッドなラップとダンスを爆発させた。

 JAPAN 2nd Mini Album「CIRCUS」のタイトル曲「CIRCUS」では、軽快でトリッキーなビートに合わせて、8人の歌、ラップ、ダンスの表情が、万華鏡のようにクルクルと変わった。

 プレデビューシングル曲「Hellevator」でダークな音像で混沌に引きずり落とした後、「TOP -Japanese ver.-」で高みに上り詰め、「勝戦歌」と書かれた旗が映る前でアグレッシヴに踊り、勝利の快哉をあげる「Victory Song」という高低差のある流れも素晴らしい。

 日本語のラップでメンバーそれぞれのキャラクターを順に紹介していく「FAM」の後、「MIROH」では、銀テープが放たれ、大盛り上がりの中、メンバーは「楽しいですね~」と口にしていた。

 エンディングは、バンチャンが「STAYのエナジーはすごいですね」としみじみ話すところから始まった。サプライズで日本のSTAYからのメッセージがヴィジョンに映し出される。その後、観客が入場時に配布された「おかえり」と書かれた青いスローガンを掲げると、「すごくきれい!」「海みたい!」と喜ぶメンバー。

■いつも聞きたい言葉

「“おかえり”という単語はいつも聞きたい言葉です」

 そう、バンチャンが言った。「僕たちはいつも戻ってきますよ、という意味ですよね?」と呼びかけると、温かい拍手が起こった。メンバーそれぞれがオーディエンスに感謝と愛を、日本語だけではなく、英語や韓国語も交えて伝えた。チャンビンは「また必ず戻ってくること」を約束した。

 締めは8人が笑顔で「Star Lost」「Haven」を歌い踊り、最後の時間を楽しんだ。バンチャンは「また来ます! 約束!」と力強く再会を誓った。

 全米1位という快挙を成し遂げたにもかかわらず、おごりは一切感じられなかった。さらにパフォーマンスの精度を上げ、ユーモアを持って、超一級のエンターテインメントを届けてくれた。再会へ、はやくも期待が膨らんだ。(ライター・小松香里)

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