
変わりゆく価値観を捉えたり、今の自分を変えようとしたりするとき、ゆうこすがすすめるのが、「キャッチコピー」をつけることだ。
「どうして変わりたいのか深掘りして、コピーに落とし込むんです。たくさんの人を巻き込むなら、理念やコンセプトといった“タグライン”までしっかり考える必要があります」
ゆうこす自身も、新しいことに挑戦するときは1千以上ものキャッチコピーやイメージする写真などを集め、実現したいことや伝えたいメッセージを表現してきた。
変化の激しいエンタメ界でゆうこすが今注目するのが、ライブ配信だ。動画を撮って、編集して、視聴者に投げかけるのがYouTubeなら、ライブでは双方向のコミュニケーションがとれる。コロナ禍では時間ができた芸能人によるインスタライブが話題になったが、これが一般にももっと広がるとライバーブームが定着するという。

■後輩育てて限界超える
「数年前は、芸能人がYouTubeを始めると『落ちたな』って言われていたんです。それが今は、『まだやっていないの?』という段階にまできました。この波はライブ配信にもきていて、人気芸能人が本気で参入すれば一気に裾野が広がると思います」
事実、エンタメ業界はデジタル事業に力を入れる。大手芸能事務所のホリプロは、18年にTikTokなどデジタル発のタレントを育成する子会社を設立。エイベックスは翌19年にライバーのマネジメント事業を展開する企業を子会社化した。エンタメ界でもライブ配信への注目が高まっている。
ゆうこす自身も、19年にライバー事業を分社化。新たな事務所として「321」を設立し、現在は2500人以上のライバーを育成中だ。
「インフルエンサーは肩書や仕事ではなくて、その人を表す現象だと思っています。人にはやっぱり限界があって、人気もいつかは衰退してしまう。自分がインフルエンサーであり続けるには、後輩を育てて、その人たちのインフルエンサーにならなければいけないんです」
(編集部・福井しほ)
※AERA 2022年1月3日号-1月10日合併号