時代とともに、世の中の仕組みや、人の感性は変わっていくものだ。それなのに、ルールだけを変えようとしない日本に対して、城田さんは違和感を覚えている。

「『今までこうだから』というルールをぶっ壊していかないと、新しいものは生まれない。今、世の中に必要なのは、新しいものが生まれていく、その勢いとか輝きだと思います。僕も、数年前から、プロデュースや企画、構成をやらせていただくことが増えて、全体を動かす楽しさを知ってしまった(笑)。責任は重大だし、情熱は誰よりも持ってないといけないしで、めちゃくちゃ大変なんですけど」

 キラキラとしたスターの輝きを放ちながら、「僕ができるんだから、誰にだってできる。僕に続く人たちがそう思えるように」と続けた。日本のエンターテインメントをもっと盛り上げたい思いがいちばん強いと。

「こんな大きなグランドミュージカルの演出と主演を、年に1本ペースでやらせてもらえることはすごくありがたいです。この先、10年後、20年後に、演出家・城田優として、日本のミュージカルの変化に関われていたらいいですね」

(菊地陽子 構成/長沢明)

城田優(しろた・ゆう)/1985年生まれ。2003年俳優デビュー。テレビ、映画、舞台以外にも活躍中。主な出演作にドラマ「ROOKIES」「SPEC」、映画「明烏」「亜人」、舞台「エリザベート」「ファントム」「NINE」などがある。放送中のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の語りを担当。山崎育三郎、尾上松也とのユニットIMYの公演では脚本も担当。映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」が14日公開。

週刊朝日  2022年1月21日号より抜粋

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