15日正午過ぎの東大前駅構内の様子。着火剤がまかれた場所は、消火器のピンクの粉がうっすら残っていた(撮影/岩下明日香)
15日正午過ぎの東大前駅構内の様子。着火剤がまかれた場所は、消火器のピンクの粉がうっすら残っていた(撮影/岩下明日香)

 一連の犯行の動機について少年はこう話しているという。

「少年は進学校に通っており、受験を控えていた。事件前日は学校を無断欠席していたようだ。『思ったように勉強できず、志望校も難しい』『うまくいかないので死にたくなった』『自分も死のうと刺した』と言っている。事前に準備した計画的な犯行と思われる」(捜査関係者)

 東大近くにある古本屋カフェのオーナーは事件を知り、受験生を心配している。

「受験生が平常心で試験を受けられるのか、精神面が心配です。明日も試験があるのでとにかく無事に終えてほしいです。試験に人生の全てをかけてる受験生もいると思います。事件現場を見てしまった人もいるかもしれませんから、そういう受験生へのケアもあってほしいです」

 事件の真相解明とともに、被害にあった高校生2人や会場にいた受験生たちのケアもしっかりとしてほしい。(AERAdot.編集部・岩下明日香、今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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