小室圭さんと小室眞子さんの結婚会見。一時金を辞退はしたが……
小室圭さんと小室眞子さんの結婚会見。一時金を辞退はしたが……

「実際、カタリーナ・アマリア王女はまだ公務を担っていない。何かの団体のパトロンというのですが名誉総裁とか名誉会長をやっていません。それはイコール、彼女にとっては公務をやっていないので、そんな状態で2億円ももらえないと申し出たわけです。返上されたのは初めてで、非常にすごい話ですよね。眞子さん結婚の一時金の1億4000万円とも言われるお金を辞退しましたが、それなら国民に許してもらえるだろうという考えとは大違いです」

 君塚教授は自伝に「まだ準備ができていない」としたのは裏を返せば、やる時はやるの覚悟だと言う。

「国を象徴する存在として、将来、その立場を担っていかなければならないとなると、18歳の子ではまだ受け入れるのは大変ですよね。裏を返せば、それだけ責任感を持っている。例えば、1月21日に18歳になったノルウェーのイングリッド・アレクサンドラ王女は、すでに公務に携わっていらっしゃっている。18歳になる前からノルウェーの特殊部隊を訪問したり、軍務訓練に参加したりしている。2005年生まれのスペイン王室のレオノール王女は、13歳の時からお父さん(スペイン国王フェリペ6世)の即位後、アストゥリアス大公(王位継承者)の称号を引き継ぎ、スペイン版のノーベル賞に当たる大公賞を主催し、授賞式で立派にスピーチを行っている。日本の皇室とは異なり、彼女たちにはたくさんの公務が押し寄せてきて、ものすごい責務であると幼い頃から叩き込まれているんです」

 一方で、日本のプリンセスたちには「公」の認識が乏しいと君塚教授は指摘する。

「カタリーナ・アマリア王女よりも、例えば、眞子さんは10歳以上も年上ですよね。眞子さんは日本テニス協会と日本工芸会の2つの団体の名誉総裁をやっただけでしたが、ヨーロッパ王室の王女たちは公務の数も全く違う。また、ヨーロッパ王室の方々は軍務も経験される。眞子さんの結婚に表れてしまったように、自分たちは公の人間なんだということの感覚が乏しい。自分たちは公の人間なんだから、結婚して皇室を離脱したとしても、元皇族としての品位を保ち続け、責務を全うすべきだと思います」

 このような状況では、日本の皇室と国民との間にはさらに距離ができてしまうと君塚教授は危惧する。

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